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2006年9月28日 (木)

連載「個人破産の実務」(日司連中央研修所専門分野修得プログラム)⑥

 多重債務に陥った方や自己破産をした方が、なぜそのような借り入れを起こしたのか、また、なぜ支払いが不能な状況に陥ってしまったのか、この点に関しての、司法統計上のデータは残念ながら存在しません。しかし、日々そうした業務に携わっている法律実務家の感覚から言えば、近時の破産理由やそもそもの借り入れの理由のほとんどは、慢性的な生活費不足と言っていいと思われます。
 いくつかのデータからこれを検証してみることにしましょう。

 まずは、先にもあげた、2006年3月22日付の独立行政法人国民生活センターによる「多重債務問題の現状と対応に関する調査研究」をみてみましょう。
 これによりますと、「なぜ借入れをしたのか」という点について、借入れ理由を「はじめの頃」と「返済が困難になってきた時期」に分けて調査しています。
 その結果、借入れの理由は、「借金返済」「収入の減少」「低収入」の3つが最も多い理由となっています。
 そして、「はじめの頃」より「返済が困難になった時期」のほうが上回るのは、借金返済(住宅ローン・自動車ローン以外)であり、「はじめの頃」は19.8%でありますが、「返済が困難になった時期」には、51.5%となっています。収入の減少も、「はじめの頃」の借入れでは25.6%でありますが、「返済が困難になった時期」には45.1%となっています。
 一方、「はじめの頃」も「返済が困難になった時期」も大差がないのは、低収入(約20%)、事業資金の補填とギャンブル(各10%台)、保証・肩代わりと遊興費(10%前後)であります。「はじめの頃」より「返済が困難になった時期」のほうが下回るのは、物品購入であり、「はじめの頃」は14.2%でありますが、「返済が困難になった時期」は5.6%となっています。

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