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2007年11月17日 (土)

日司連「新生信託銀行に対する株式会社クレディアに関する貸金債権の信託譲渡の取扱いについての要望書」

新生信託銀行株式会社 御中

                                   平成19年11月12日

                                  日本司法書士会連合会   

   株式会社クレディアに関する貸金債権の信託譲渡の取扱いについての要望書

 本年9月21日東京地方裁判所によって株式会社クレディア(以下「クレディア」という。)の民事再生手続開始決定(平成19年(再)第169号)がなされた。クレディアから開示された情報によると,貴行に対しクレディアが信託譲渡した口座数は5万2362件,その金額は252億2166万3123円(本年8月末日現在)とのことである。現在,全国の司法書士会が主催する相談会において,上記事案の対処につき数多くの相談が寄せられている。
 司法書士には「国民の権利の保護に寄与すること(司法書士法第1条)」が求められており,当連合会としては,全国の司法書士会と連携して利用者の権利擁護のためにこの問題に全力で取り組んでいく所存である。
 さて,顧客からの相談や各地の司法書士会からの情報によると,クレディアの民事再生に伴う法的問題として,貴行に対しクレディアが信託譲渡したローンは貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業規制法」という。)の適用のある貸金債権であることから,下記で述べるとおり銀行法,貸金業規制法等に照らしていくつかの重大な問題点が存在すると考えられる。
 当連合会は,貴行に対し,下記の点につき必要な調査をされたうえ適切な処置をされるよう要望する。

                            記
(要望1)
 貴行はクレディアから信託譲渡されたローンの顧客に対し,貸金業規制法第24条第2項所定の書面交付を早急にすること。

 (理由)
 クレディアは,顧客に対する債権を,ABS(資産担保証券)による債権流動化を行うため,平成15年以降,貴行に対し信託を原因として債権譲渡(以下,「信託譲渡」という。)している。信託譲渡も債権譲渡の一類型であることから,譲受人たる貴行は,貸金業規制法第24条第2項に基づく所定の事項を記載した書面を顧客に交付しなければならないところ,このような書面が交付されたという情報は今日まで確認できていない。
 もし,上記書面を顧客に交付していない場合は,早急に当該顧客に対し,貸金業規制法第24条第2項所定の書面を交付すべきである。そうしなければ,当該顧客は債権の帰属先を知ることができず,多大な混乱を招くことになる。

(要望2)
①貴行は,クレディアから信託譲渡されたローンにつき,利息制限法所定の利率を超過する利息を受領すべきではない。
②譲渡担保や信託譲渡の対象となる消費者金融等の債務者に対する貸付債権は,利息制限法所定の利率で引き直した後の残高とすべきこと。

(理由)
 クレディアは,利息制限法所定の利率を超える利率により貸付を行い,弁済を受けてきたが,貴行に債権が譲渡された後もこの利率は変更していない。信託銀行が利息制限法所定の利率を超える利率による貸金を譲り受け,利息制限法超過利息の弁済を受けることは,銀行法第1条の趣旨および昨今のみなし弁済を否定する判例を鑑みれば,銀行の業務の公共性から許されない。よって,早急に適正な利率による対応を求めるものである。

以上 

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