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2009年4月16日 (木)

保証被害をなくすための民法(保証制度)改正を求める決議

         保証被害をなくすための民法(保証制度)改正を求める決議
                                                                     
                                                  2009年4月11日

                                       全国クレジット・サラ金問題対策協議会

 現在、民法とりわけ債権法の抜本改正作業が民法学者や法務省において行われているという。制定以来100年以上経過した民法の現代化を図ることがその理由であるという。ところでわが国の民法には保証人に一方的に責任を転嫁し押しつける前近代的ともいうべき保証制度とりわけ「連帯保証」あるいは「根保証」の制度が残存している。この前近代的な保証制度のために、これまで長きにわたり、自らは何らの経済的利益を全く受けない情宜的保証人が主債務者とともに経済的破綻に陥り、また主債務者が保証人を慮り、返済のあてのない借金を積み重ねて多重債務状態を悪化させ、果てには生命保険金によって保証人をかばうために自殺を選択するなど数多くの悲劇が繰り返されてきた。良心的な法律家が民法の現代化を唱え、その改正を考えるならば、まずは真っ先に前近代的な保証制度を保証人保護の観点から抜本的に見直さなければならない。
 私たちはこれまで多重債務被害救済と防止のために高利貸金業者・商工ローン業者あるいは悪質クレジットによる被害告発や法改正運動に取り組んできた。「利息は借主から、元本は保証人から」の言葉に象徴されるとおり、高利貸金業者らはリスクを保証人に一方的に転嫁できる保証制度を悪用し、主債務者の返済能力をはるかに超える過剰な貸付を行ってきた。このことは事業破綻と同時に経営者個人やその親族の資産まで身ぐるみ剥いでしまう銀行等の融資においても全く同様である。今般の民法改正にあたって、その現代化を図らんとするならば、何よりもまずわが国の前近代的な保証制度を改正する必要があることをこの法改正に関わる全ての者は強く自覚すべきである。
 私たちはそもそも主債務者の返済能力の範囲内で融資を行う義務を負う消費者信用においては保証契約そのものを禁止すべきと考えるが、私法の一般法である民法においては少なくとも以下の事項を強行法規として定める様に法改正を求めるものである。

1.保証契約の条項は、常に明確かつ平易な言葉で表現すること。
2.保証契約においては、そのリスクを明確かつ詳細に最悪の場合にどのような自体になるのかを説明し、その事態についての十分な理解を得させ、それを承知の上でなお保証をするのかを確認すること。
3.保証人の切迫、無思慮・軽率、異常な精神状態、経験不足という状況を濫用して、保証契約を締結し、あるいは、保証引受契約を締結させてはならないこと。
4.保証人の支払能力を超えると認められる保証契約を締結してはならないこと。
5.保証契約においては契約後相当の期間における解約権を設けること。
6.貸主は主債務者の返済状況を定期的に保証人に報告する義務を負うこと。また、貸主は主たる債務の履行が遅滞した場合は、その旨を直ちに保証人に通知しなければならないこと。
7.主たる債務に分割払いの定めがある場合においては、保証人に期限の利益を維持する機会を与えること。
8.根保証契約においては、主債務者の資産状態が急激に悪化する等、根保証契約締結の際に予測しえなかった特別の事情が生じた場合には特別解約権を認めること。また貸主が特別の事情を認識し、または認識し得た後の貸付については保証責任を負わないこと。
9.複数保証人が存する場合は当然に分別の利益を認めること。

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