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2010年7月26日 (月)

利息制限法金利引下実現全国会議「生活を破壊しない金利を求めて闘い続ける決議」

        生活を破壊しない金利を求めて闘い続ける決議

 改正貸金業法が本年6月18日に完全施行された。上限金利は年20%まで引き下げられ、希代の悪法「みなし弁済規定」は廃止され、貸付額と年収に基づく総量規制が導入された。先に法施行を見ていた取立行為への規制強化と相まって、貸金業三悪、すなわち、「高金利、過剰貸付、苛酷な取立」が改善されると期待できる。この画期的法改正は、消費者金融利用者1400万人、多重債務者230万人という非常事態のなか、全国から集まった340万筆の署名に象徴される国民的大運動の末、私たちが勝ち取った大きな成果である。
 しかしながら、揺り戻しの動きに警戒しなければならない。
 残念ながら政権与党にも貸金業者と結託する国会議員が存在する。金融庁は、改正貸金業法の完全施行により、借入ができなくなった多重債務者がヤミ金融に走るといった弊害が出かねないとして、フォローアップチームを結成したが、あろうことか、その中枢にも貸金業者の権益を死守しようと画策する国会議員がいる。こうした議員らに対しては厳正な国民の審判を突きつけ、反動勢力を排除して行かなくてはならない。
 また、マスコミについても、貸金業者に誤導され取材不足のままに悪報を垂れ流す不見識な者などがいる。国民世論を代表するかのように訳知り顔をする、こうした不勉強なマスコミに対し私たちは真実を伝えて行かなくてはならない。
 地方の動きにも注意が必要である。たとえば、大阪府は国に対し「小規模金融構造改革特区(上限金利と総量規制の規制緩和)構想」を提案している。1年以内の短期貸付と20万円以下の少額貸付の上限金利を年29.2%へと緩和するとともに、年収の3分の1を超える貸付を原則禁止とした貸金業法の総量規制についても上限50万円の貸付等について大幅な適用除外を認めるなどという「特区構想」である。これは、高金利の引下げと総量規制により多重債務者の発生を抑制するとの貸金業法改正の趣旨を完全に没却するものであって、大阪府は行政の職責を放棄しようとしているといわざるを得ない。かつて、2005年に宮城県内でも同様の発想に基づく特区構想が提案されたことがあったが、刑罰規制の公平性の問題等から立ち消えになったという歴史もある。今回も私たちは、悪徳商工ローン「シティズ」の顧問弁護士だった橋下徹大阪府知事の暴挙を全力で阻止しなければならない。
 改正貸金業法完全施行を達成した私たちの課題は、利息制限法の改正である。昭和29年から変わることのない年15~20%という同法の金利は、人々の生活を破壊する高金利(事業者にとっては、事業継続を不可能とする高金利)である。実際、利息制限法上限規制の範囲内の貸付によっても、破産、事業倒産、住居競売、一家離散、自殺といった悲劇が頻発している。借金の返済に追い回されることなく、毎日の生活を安寧のうちに送ることは、基本的人権たる「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」(憲法13条)の大前提である。また、衣食住や教育のための費用といった「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」(憲法25条1項)の実現のために必要な生活費を借金の返済のために奪われるような事態は決して許してはならない。
  私たちは、全国から集い、高金利が社会を破壊する事実を改めて確認した。いまだ高金利被害は根絶し得ていない。私たちは、現行利息制限法の上限金利を「生活を破壊しない金利」に引き下げるまで、闘い続ける。そして、私たちは、高金利に泣く人のいない社会の実現を求めて運動を続けよう。

2010年7月24日
利息制限法金利引下実現全国会議 福井集会 参加者一同

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