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2010年7月26日 (月)

利息制限法金利引下実現全国会議「大阪府の構造改革特区提案に反対する声明」

          大阪府の構造改革特区提案に反対する声明

 国の構造改革特区の第18次提案の募集について、大阪府は、小規模金融構造改革特区(上限金利と総量規制の規制緩和)の提案を行った。
 すなわち、貸金業法の完全施行に伴い、小規模事業者が短期資金の借入れが困難になる、あるいは資金需要者(利用者)が返済能力があるのに借入れできなくなる恐れがでてきているという理由から、このためアクセス自由な小規模金融市場を創設するなど、府内の資金流動性を高め、すべての人々のチャンスを創造し、あわせて、貸金業者(特区活用業者)負担による府独自の相談支援制度を創設するとの構想である。
 具体的には、アクセス自由な小規模金融市場の創設として、(1)短期つなぎ資金等にかかる上限金利の規制緩和(■1年以内の貸付 上限金利 29.2% ■小額の貸付(20万円以内) 29.2%)や(2)返済が見込まれる場合にかかる規制の緩和(総量規制の適用除外)などとなっている。
 しかしながら、この提案は貸金業法改正の趣旨と完全に反し、社会的弱者を高金利被害へと再度追い込むことになり、到底容認できない。これまで多重債務者の救済に取り組んできた当会としては、今回の多重債務者救済に逆行する同提案に強く反対するとともに、大阪府に対し、同提案の提案を直ちに撤回するよう求める。理由は、次のとおりである。
 なお、大阪府議会は、平成21 年10 月27 日に改正貸金業法の完全施行を求める意見書を全会派一致で採択し、大阪府内の全地方議会も同趣旨の意見書を採択しているのであるから、この提案は、地方議会を通じて表明された府民の声を無視するものであることも付言しておきたい。

(1)貸金業法改正は、永年の議論を積み重ねて、漸く平成22 年6 月18 日に完全施行されたのであり、その効果をしっかり見定める時期である。「返済能力があるのに借入れできなくなる恐れが」あるとすれば、法律の欠陥ではなく、それは貸金業者の審査能力が不十分ということに尽きる。
(2)そもそも、行政としては、国の多重債務問題改善プログラムに基づき、総量規制により資金需要を満たすことができない債務者に対しては、相談窓口へ適切に誘導したり、公的融資などの各種セーフティネットを充実させたりすることが求められている。本提案は、その行政の職責を放棄したものと言わざるを得ない。
(3)本提案における少額または短期の例外貸付けを認めるなどの議論は、平成18 年
12 月の貸金業法改正の際や、その後の見直し議論においても議論が尽くされた上、排斥されたものばかりであり、その有効性は極めて薄いと言わざるをえない。
(4)出資法の上限金利を超える貸し付けは刑罰の対象であり、地域で刑罰が異なるのは法の公正性に著しく反することとなり、違憲の可能性も高い。

2010年7月24日
利息制限法金利引下実現全国会議 福井集会 参加者一同

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afa

投稿: | 2010年7月27日 (火) 01時02分

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